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歯科衛生士の一言

舌みがきの重要性。メリットとデメリット!

こんにちは! 歯科衛生士の佐藤です。
みなさまは舌をみがいたことはあるでしょうか?


口臭が気になる。。。と思っていたら、原因は舌の汚れだった! ということも。
実は、舌みがきは毎日欠かさず行いたい生活習慣の一つです。

舌の表面には、食べかすや細菌が集まって、舌苔(ぜったい)という苔のようなものができることがあります。
舌苔は舌にこびりついた垢のようなもので、歯みがきでは落とすことができません。
舌苔内部に潜む菌が、くさいニオイのするガスを発生させ、口臭となるのです! また、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こすきっかけになったりすることも。

そこでおすすめなのが舌ブラシによる舌みがき。
しかし、やり方を間違えると、逆に口臭が悪化したり、味覚障害につながることもあります。
今回は、舌みがきについてくわしくご説明していきたいと思います!

舌苔(ぜったい)って何?
舌苔は、舌に付く汚れのことです。白や黄色で、苔(こけ)のような見た目です。舌からはがれた古い粘膜や食べ物のカス、細菌などのかたまりです。
粘着質で、水ですすいでも除去できません。また、細菌の温床でもあります。
細菌がタンパク質などを分解し、臭いガスを発生させることで口臭となります。
このガスは舌苔で作られやすく、嗅覚をマヒさせるため、自分ではニオイに気付きにくくなります。

≪舌みがきの方法≫
舌ブラシを使いましょう。
歯ブラシでも舌みがきは出来ますが、舌の粘膜はとてもやわらかく繊細です。歯みがきのようにゴシゴシみがくのはNGです!
やさしくスッキリ掃除できる、舌みがき用のものがおすすめです!

  1. 舌をよく湿らせる
    水でうがいしたり、舌みがき用のジェルを使ったりして、舌を湿らせます。
  2. 鏡を見ながら舌を出す
    舌をあまり出さず、舌ブラシを喉の奥に入れると、吐き出しそうになる「嘔吐反射」が起こりやすくなります。
  3. 奥から手前に3~4回、汚れをかき出す
    舌ブラシを前後に往復させると、舌苔を喉奥に押し込んでしまうかもしれません。中から外へ、3~4回かき出すだけでOKです。

≪舌ブラシを使う際に気を付けたいこと≫

舌みがきは1日1回
みがき過ぎは舌を傷つける原因になるので気を付けましょう。1日1回でOK。

歯みがきの前に行う
舌苔が付いたままの状態で歯をみがいても、歯みがきの最中に舌の細菌が歯の表面に付いてしまうリスクがあります。

舌みがきのタイミングは起床後がおすすめ
睡眠中は唾液の量が減るので、舌苔が付きやすくなります。朝起きて、歯みがきの前に行うのがおすすめです。

みがくのは目に見える範囲だけでOK
見えない奥まで磨こうとすると、「嘔吐反射」を引き起こしやすくなります。

歯みがき粉、歯ブラシは使わない
歯ブラシは舌をみがくには硬すぎることも。
歯みがき粉は研磨剤などが強すぎる可能性があるため、避けましょう。

【舌みがきのメリット】
舌みがきをすることで、口の中だけにとどまらないさまざまなメリットがあります!

①歯みがきの効果アップ
舌苔が付いたままの状態で歯をみがいても、歯みがきの最中に舌の細菌が歯の表面に付いてしまいます。
舌の汚れがなくなることで、歯みがきの効果がアップします。

②口臭ケア
舌苔は、細菌によって分解されてニオイの原因となるガスを発生します。舌みがきすることで口臭予防につながります。

③味覚を正常に保つ
舌の表面には味蕾(みらい)という、味を感じる器官があります。舌苔がたまると、味覚が鈍くなることがあります。
すると、味が濃いものや脂っぽい食べ物が食べたくなったり、満腹感を感じにくくなったりします。
味蕾が正常に機能していれば、さっぱりとした味付けでも旨味を感じられ、満腹感を得られやすくなります。

④誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の予防
食べ物が食道ではなく、気道(気管)に入ってしまう「誤嚥」(ごえん)の予防になります。肺に食べ物と一緒に細菌が入って、肺炎を引き起こしてしまうことを誤嚥性肺炎と言います。
飲み込む力が弱い、高齢者の方に多い病気です。舌みがきで舌の汚れを除去しておくと、誤嚥した場合に肺炎を発症したり重症化したりするリスクを軽減できます。

【舌みがきのデメリット】
メリットの多い舌みがきですが、方法を間違えるとマイナスの効果になってしまうこともあります。
舌はデリケートなため、みがき過ぎないことが大切です。
舌はピンク色で、表面はうっすらと白くなっている中に、小さな赤い点々があります。
舌の細胞が傷つくと表面がさらに白くなり、「舌苔」と間違えてしまう事があります。気を付けましょう。

①口臭が悪化する
舌をゴシゴシみがいてしまうと、口臭がかえって悪化することがあります。
乳頭と呼ばれる舌表面の小さな突起が傷つき、細菌が入りやすくなり、唾液の量が低下してしまうことで、口臭が悪化します。

②味覚障害が起こる
舌の表面の味覚を感じる細胞が傷付いてしまい、味を感じにくくなります。

いかがでしたでしょうか?
舌みがきは方法さえ間違わなければ、ご自分のお家でできる、メリットの多い、効果的なお口のケア方法です!

舌みがきをしたことがないという方も、これを機会にトライしてみてはいかがでしょうか?


当院でもおすすめの舌ブラシを取り扱っています。

ぜひご活用ください!

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